多岐にわたる消化器内科の看護師の仕事内容

消化器内科の看護師が担う業務は消化器全般の疾患の治療に対するサポートがメインなのですが、その範囲が口腔から肛門まで消化器全般に及ぶだけに仕事内容も多岐にわたります。

例えば、人工肛門(ストーマ)を造設した患者に対してその計画から管理まで看護師が積極的に関わります。衛生状態の維持をはじめとした入院中のケア、さらに退院後の患者の日常生活やストーマの管理の指導まで担当することになるのです。
ほかにも、内視鏡検査や化学療法の看護、体内に溜まった血液や膿などを排出させるドレーン管理なども重要な役割です。

それから治療後の患者のケアもあります。患者の中には入院中に絶食状態になるケースも多く、経鼻栄養チューブや点滴、薬剤投与などの処置を看護師が担います。チューブを挿入する際には患者が苦痛や拒否反応を示すことも多く、それをうまくなだめながら行うのも非常に重要です。

回復期の患者のサポートも行います。手術や絶食がともなう治療から離床・退院へと向けたケアへと移行する際にそのサポートを行います。絶食状態から食事を摂る状態に、さらに通常食へと戻していく過程でも看護師は患者の健康状態をこまめにチェックしながら適切なケアを行っていくことになります。

そして見逃せない重要な役割が、検査のデータの読み取りです。肝臓をはじめ消化器の中には症状が現れにくいものが多く、こうした検査を通して異変を早い段階で察知することが欠かせません。さらに、看護師はこうしたデータを読み取るだけでなく、患者とのコミュニケーションを通した様態の変化の確認も行いながら、問題がないかどうかをチェックしていくことが求められます。